外国人問題で一番声が小さいのは「普通の日本人」かもしれない

データのソース

外国人との共生に関する意識調査(日本人対象) | 出入国在留管理庁

はじめに

外国人問題は昔から存在していた

 日本では戦後から、①在日コリアンの問題、日系ブラジル人の受け入れ(1990年代)、③技能実習制度(1993年開始)、④留学生政策、⑤不法滞在問題などがありました。


では、なぜ最近これほど話題になったのか

客観的事実として在日外国人が増えたから

 ニュースの話ではなく、生活実感になったことが大きいと思います。

人手不足が深刻になった

 他に方法はないのか? と考えるひとが増えました。

川口市などが象徴化された

 外国人が多い自治体は以前からありました。実態以上に象徴化された面はあると思います。

SNSの影響

 最近では、一つの事件が地方ニュースで終わらなくなってきました。怒り、恐怖や対立は拡散されやすい傾向にあります。そのため、
「外国人問題が深刻化した」
 という印象を持ちやすくなっています。

 しかし、政府が実施した「外国人との共生に関する意識調査」を読むと、日本人の多くは、そんな極端な考え方をしていないことが分かります。

半数近くは「どちらとも言えない」

 外国人が地域に増えることについて質問すると、

  • 好ましい……28.7%
  • 好ましくない……23.5%
  • どちらとも言えない……47.3%

という結果でした。SNSでは賛成派と反対派ばかりが目立ちます。――しかし現実には、日本人の約半数は極端な立場を取っていません。

日本人が一番求めているもの

 では、多くの日本人は外国人に何を求めているのでしょうか――?
 調査では、外国人に求めることとして

  • 日本の習慣・生活ルールを守る……77.5%
  • 日本語や日本文化を学ぶ……60.7%

 が上位でした。

「日本で暮らすなら、日本のルールを守ってほしい」

 ということなのです。

日本人自身も差別はしたくない

「あなた自身ができることは何ですか」という質問では、最も多かった回答が下記です。

「外国人に対する差別意識を持たないようにする」66.2%

「交流がない」が7割

 さらに、外国人との交流については、

「交流がない」……73.0%

 と答えています。

 その理由として最も多かったのは、

「付き合う場やきっかけがない」73.5%

 でした。

 つまり、日本人の二人に一人(約半数)は、「接点がないから外国人と交流がない」のです。
 彼らが、統計的なマジョリティなのです。

マジョリティは現実的な共生を求めている

 この調査全体を見ると、日本人の多数派は「外国人を無条件に歓迎する」わけでも、「外国人を排除したい」わけでもありません。
 求めているのは、①日本のルールを守ること、②日本語や文化への理解、③お互いに差別しないこと、④必要な交流を増やすことという、ごく現実的な共生です。

SNSはマジョリティを映していない

 SNSでは、過激な意見ほど拡散されます。だから「外国人を全員追い出せ」というひとも、「外国人問題を語ること自体が差別だ」というひとも目立ちます。

 しかし、アンケートから見えてくる現実は違います。日本人の多くは、そのどちらでもありません。ルールを守り、お互いを尊重しながら暮らしたい。その一方で、差別も望んでいない。

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